続 心拍数が下がらない

前回の続きです。

アクティベータ・メソッドによるカイロプラクティック・ケアに加えて、心身条件反射療法のプロトコルに則って、心拍数を上げている原因を「ソフト(こころ)面」から調べていきました。

主訴である「心拍数が下がらない」という状況をイメージしていただくと、神経反射による筋力抵抗検査に顕著な陽性反応を示しました。

こころとからだ」の関係性について、何が「アンバランスパターン」を引きおこしているのか調べるために、「絞り込みチャート」に従って検査すると、「五感→聴覚→物音」という項目に反応を示しました。

 私   「聴覚で物音に反応しますが、何か心覚えはありますか?」

患者さま 「いやぁ、思いつかないなぁ。」

 私   「走っているときに聞こえる物音っていうと・・・」

患者さま 「後ろから抜かれるときのランナーの足音かなぁ。」

そのことをイメージしていただきながら、神経反射による筋力抵抗検査をおこなうと、見事に反応を示しました。イメージしただけで、神経系が乱されてしまって、「ストレスの要素」として身体に悪影響をあたえているということです。

 私   「その足音を、ご自身にとって何か心地よい音に置き換えることはできますか?」

患者さま 「うぅ~ん、太鼓の音かなぁ。」

そのことをイメージしていただきながら、神経反射による筋力抵抗検査をおこなうと、神経バランスは保たれたままになりました。これは、患者さまにとっての「ストレスの要素」が、上手に切り替ったことを意味します。

このような手順でアンバランスを起こしていた「こころとからだ」の関係性を、患者さまと一緒に協力し合って、バランスのとれた状態に調整することができました。

2日後、患者さまの心拍数は平常通りのものになり、安心してトレーニングをすることができたということでした。カイロプラクティック心身条件反射療法を併用することで、「こころ(ソフト面)」と「からだ(ハード面)」の両方からアプローチすることが可能になりました。