脚の付け根が痛くて歩けない

60代の女性が、「右脚の付け根が痛んで歩けない」と訴えて来院されました。この痛みは厄20年程前から始まったそうで、いくつもの病院や整骨院をまわられたそうです。
病院でのレントゲン、MRIとMRAの画像診断では、「腰椎に椎間板ヘルニアがあって、神経を圧迫しているための痛みだ」ということでした。
そして、手術の対象ではないとのことで、「ブロック注射と鎮痛剤で様子をみましょう。」と保存療法が選択されました。
整骨院では、お決まりの「患者さまの痛みの原因に関係なく」痛む箇所への電気治療とマッサージがおこなわれていたそうです。
カイロプラクティックでは、患者さまが訴えられる「症状の原因は何か?」というところに注目します。
 私  「何が痛みの原因なのか調べてみましょう。」
患者さま「痛みの原因は椎間板ヘルニアです。」
 私  「椎間板ヘルニアは結果であって、原因ではないですよ。」
患者さま「病院では加齢による椎間板ヘルニアだといわれました。」
 私  「では、高齢者の皆さんは誰もが同じ症状をお持ちでしょうか?」
患者さま「う~ん、そうですねぇ。そういわれれば不思議ですねぇ。」
 私  「では何が原因で痛みがあるのかを調べましょう。」 
このようなやりとりが交わされて・・・
コンピュータによる皮膚温度差分析、脚長分析、姿勢分析、筋肉反射テストなど、「神経のはたらき」をリアルタイムで評価していきました。
リアルタイムで得られた情報から、「今、何をすべきなのか?」という答えが導き出されます。これが「カイロプラクティックの検査技術」です。
カイロプラクティックのターゲットは、歪んだ骨盤を正したり、ズレた背骨を戻すことではありません。正常に働けなくなった「からだの機能を取り戻すこと」がその目的です。
「関節のズレ」は結果であって、原因ではありません。ですから、整体術で「関節のズレ」を何度「矯正」してもらっても、すぐに元の状態に戻ってしまいます。
西洋医学は、たくさんの患者さまが訴える共通の症状を、「病名」という枠でひとくくりにして、「病気に対しての治療」をおこないます。
カイロプラクティックでは、患者さまそれぞれの状態を、統合してとらえようと考えていますから、「症状の原因に対してのアプローチ」をおこないます。
この患者さまには、骨盤を構成している筋肉が弱くなっていましたので、その筋肉をコントロールしている神経が、しっかりとはたらけるように調整をおこないました。
初回時の痛みの評価が、10段階で「9」という評価だったものが、5回目の来院で「2」という評価が得られました。(段階が上がれば痛みが強いことを示しています。)
カイロプラクティックは、西洋医学の「病名」に対してケアをおこなうのではなく、「神経のはたらき」にトラブルを起こしている箇所を探しだします。
そして、患者さまに合わせた方法で「神経のはたらき」を調整して、「患者さまご自身で身体を治す」ことが出来るように、全力でお手伝いをさせていただきます。