ストレスは弱いところを狙い撃ち

私たちのココロとカラダを歪ませるストレッサーは、脳の大脳辺縁系にある重さ10グラムほどの視床下部に影響を与えます。

視床下部は別名生命中枢と呼ばれ、自律神経のはたらきや喜怒哀楽の感情にまで深く関わっている大切なところです。

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ここにさまざまなプレッシャーがかかることで、自律神経のはたらきに狂いが生じ始めます。

自律神経は2つの神経に分けられます。心臓の動悸や血圧を高めて、精神活動を活発にする交感神経と、内臓や器官のはたらきをリラックスさせて、休息や睡眠などをとるときにはたらく副交感神経があります。

外部環境に体内を適応させるために、この2つの神経がバランスをとって、体温や血圧を維持し、心臓を休みなく動かして生命活動を維持しています。

しかし、ひとたびこのバランスを崩せば、カラダに変調があらわれます。

バランスの崩れは、副交感神経のはたらきが鈍くなって、交感神経が優位にはたらくことが圧倒的に多くみられます。

例えば、胃腸の不調で「食事がノドを通らない。」状態は、消化器のはたらきや消化液の分泌をコントロールしている副交感神経が、活発な交感神経によって抑えられた結果として起こる症状です。

自律神経のはたらき




心臓を例にとると、交感神経のはたらきは、心筋の収縮、心拍数の増加、血圧の上昇をコントロールしています。

副交感神経は、心筋の弛緩、心拍数の減少、血圧の下降というように役割を分担していますが、交感神経が活発にはたらくと、動悸や高血圧を招くようになります。

自律神経は全身に張り巡らされていますので、交感神経と副交感神経のバランスが崩れれば、全身の至るところに不調をもたらす可能性があります。

つづく