カイロプラクティックの目的  

季節外れの台風が日本列島を直撃しました。こちら大坂柏原市では雨風もたいしたこともありませんでしたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?これから台風の進路に入っている地域の方々は、くれぐれもご注意下さいませ。

さて、最近「仙腸関節のズレを治して下さい。」や「骨盤の歪みを正して下さい。」と、おっしゃる女性患者さま。

お話しを聴いてみると、以前にみてもらっていた整骨院や整体院で、「骨盤がズレていることが、あなたの痛みの原因ですよ。」と、言われたとのことです。

 私   「それで、骨盤の歪みは治してもらえましたか?」

患者さま 「矯正してもらったら治るんですけど、次に行くとまたズレているんです。」

 私   「それでは、ズレが原因じゃないのでは?」

患者さま 「????????」

一般的に、カイロプラクティックは背骨や骨盤におこった「ズレ」や「歪み」を正して、まっすぐの身体をつくるというイメージが定着しています。

多くの整体術の共通した考えに、健康のためにはまっすぐの背骨や骨盤は身体の土台といって、左右均等にすることが健康の秘訣のように謳っています。

患者さまには、カイロプラクティックと整体の区別がつかなくなって、「カタカナ」か「漢字」の表記違いだけのように思われています。

正統なカイロプラクティックからみた今回の患者さまのケースを図式にして考えてみましょう。

温度変化や仕事での環境に適応できなくなった→神経のはたらきがトラブルを起こす→筋肉が硬くなる→関節の動きが悪くなる→姿勢が悪くなる

筋肉が硬くなったときに、真っ先「肩こり」や「腰痛」があらわれてきます。この時点で正統なカイロプラクティックを受けていないと、症状が慢性化していくことが考えられます。

硬くなった筋肉をもみほぐすことはマッサージであって、カイロプラクティックではありません。

カイロプラクティックでは、その原因である神経のはたらきに注目します。

そして、神経のはたらきがトラブルを起こす原因は、肉体的・化学的・精神的なストレスですから、ストレスに対して上手にコントロールできるような身体つくりを目指します。

「関節のズレ」は結果であって、原因ではありません。ですから、何度も「矯正」してもらっても、すぐに元の状態に戻ってしまいます。

カイロプラクティックでおこなうことは、脳・神経系にはたらきかけて、身体が上手に働くことができるようにすることです。決して、骨格の矯正が目的ではありません。