ストレス  

ストレスという言葉を耳にしない日がないほど、ポピュラーになっているストレスですが、改めてストレスについて考えてみましょう。

ストレスとは・・・私たちを取り巻く環境の変化が、生体に与える刺激をストレスといいます。一般的には、精神的、肉体的な不調をきたす外界の有害作用に対する意味で用いられます。

かみ砕いていうと、ストレスとは一種の激しい運動のようなものです。激しい運動をした後には、十分な休養が必要です。それと同じように、ストレスが多すぎて休養が十分でないと、身体には大きな影響を受けることになります。

ストレスには精神的、肉体的なものだけでなく、「栄養不足」「コーヒーと砂糖」「悪い脂肪の摂りすぎ」などの化学的ストレスもあります。また、温度や湿度、気圧などの気候変化による気候的ストレスあります。

そして、ストレスはネガティブなものだけでなく、パーティーや旅行、そしてスポーツなど楽しみしていることや、子供さんや家族への愛情などのポジティブなものもストレスになり得ます。

当院でおこなう心身条件反射療法では、「どういったことが、お困りの症状と結びついているのか?」を分析・特定することが可能です。自覚がなくても、無意識レベルで感じているストレスが、身体に悪さをすることが心身条件反射療法の研究会で発表されています。

さて、このさまざまなストレスは、私たちの身体にどういった影響を与えるのでしょうか?全ての生物はストレスに対して生体の機能を一定に保とうとする性質(ホメオスタシス・恒常性)が備わっています。

外界からのさまざまな刺激に対して、身体は無意識のうちに反応し、健康を維持しています。しかし、過剰なストレスを受けたり、防衛反応を無理に抑制させることで身体の恒常性が維持できなくなると、精神的また肉体的な健康が損なわれてしまいます。

ストレス対する生体の反応は、無意識に身体機能を調整している自律神経系と深く関わっています。自律神経には交感神経と副交感神経があって、ストレスを受けると交感神経が優位となり、心拍数や血圧を上げたりアドレナリンなどのホルモンを分泌させたりします。

上手にストレスに対応できれば、身体は自然と元の状態に戻りますが、そうでない場合は交感神経が優位な状態が続いてしまって、疲労や心身のトラブルがあらわれるようになります。

このような状態が続きますと、免疫系にも影響を及ぼして、風邪にかかりやすくなったり、アレルギー体質になったりすることがあります。ストレスに上手に適応していきたいものですね。