応に住する所無うして其の心を生ずべし

今年も残すところ2週間をきりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?忘年会、クリスマス、大掃除、何かと慌ただしいこの時期だからこそ、ホッとする時間を作って、上手に気分転換をしていきましょう。

さて今日は、「ふっと心がかるくなる 禅の言葉」より、「応に住する所無うして其の心を生ずべし」をご紹介させていただきます。

応に住する所無うして其の心を生ずべし (まさにじゅうするところのうして そのこころをしょうずべし)

心はいつも自由に遊ばせておけ

この世の一切は空であり、永遠に存在するものなどあり得ないという大乗仏教の考え方を「色即是空」といいます。心もまた、かたちも居場所も決まっているわけではなく、喜怒哀楽をはじめ常に変幻自在に変わっていくものです。

心が変化し、動きつづけるからこそ人は生きていけるのです。愛する人を失った悲しみや他人への怒りに心が永遠にとどまっていたら、これはもう人間らしく生きていけませんね。

この禅後は、「心をひとつところにとどめず、ことに応じて自在に動かしなさい」という意味です。心がどこかにとどまるとは執着心を起こすこと。怒りや悲しみはもちろん、喜びや楽しいと思う気持ちもすべて執着であり、これが人間に迷いや苦しみを生む根本原因です。

心を何色にも染めず、いつもまっさら、どこにでも動きたいように動けるニュートラルな状態にしておきましょう。それでこそ何が起きても臨機応変に対処できます。

喜ぶべきときに喜び、怒るべきときに怒って、あとは心を縛らず自由に遊ばせておくこと。じつはこれが「妄想」を生まない一番の健康法みたいですよ。

心身条件反射療法では、感情が重要だと考えています。私たちには、肯定的な感情もあれば、否定的な感情もあり、また意志的な感情もあります。

心の動きが感情であり、誰もがさまざまな感情を持って生活しています。心の動きが過剰に反応してしまうことが一般的にいわれるストレスです。

心身条件反射療法のアプローチで、こころの動きをニュートラルにできるようにすることで、ストレスをストレスに感じなくなったり、何がストレスになっていたのかを自覚できるようになります。そうすると、繰り返し起きていた苦しい症状から解放されるようになります。