坐骨神経痛を伴った椎間板ヘルニア

30代男性が右のお尻からふくらはぎにかけての痛みとしびれを訴えて来院されました。この痛みは2週間前から始まり、整形外科にてMRI検査を受けた結果、腰椎4番と5番の間にある椎間板がヘルニアを起こしているとのこと。

このヘルニアが坐骨神経を圧迫して、お尻とふくらはぎに痛みをもたらしているという説明でした。痛み止めを処方されたが、数時間で効き目がなくなり、痛みのために夜も満足に眠れないとのこと。

硬膜外ブロック注射も何回か受けてみたが、これも数時間しか効果が得られないという状態で、当院に来院となりました。詳しく調べてみると、右のお尻にトリガーポイントと呼ばれる筋肉の硬いものが触れました。

小臀筋というお尻の筋肉に形成されたトリガーポイントは、お尻と太腿の外側、ふくらはぎ、踵と独特の痛みのパターンがあらわれます。この痛みのパターンが坐骨神経の走行と一致するので、坐骨神経痛といわれることが多い。

当院では、先ずアクティベータ・メソッドによるカイロプラクティック・ケアで、身体がしっかりとはたらけるように、脳・神経のはたらきを整えます。すると、先程までカチカチに緊張していた脚が柔らかくなり、「痛みと重い感じが軽くなりました。」と、驚かれていました。

そして、トリガーポイントに持続した圧迫を加えながら、その筋肉の硬いものを取り除くと、より緊張感がとれて、スムーズな脚の動きができるようになりました。

辛い痛みから解放されるには、しばらくの間は続けてのカイロプラクティック・ケアが必要になるでしょうが、お正月までには痛みは治まるだろうと考えています。

このように、カイロプラクティックと整形外科では見立てが大きく変わることが少なくありません。従来の方法で痛みが改善しないような場合には、違ったアプローチが必要かもしれませんね。