照顧脚下

先週末からの台風が去り、奈良県と和歌山県を中心に大きな爪痕を残していきました。また、今夜から雨が降るという予報です。どうぞ被災地域にお住まいの方々、くれぐれもご注意下さいませ。

さて今日は、「ふっと心がかるくなる 禅の言葉」より、「照顧脚下」をご紹介させていただきます。

照顧脚下 (しょうこきゃっか)

自分を顧(かえり)みることをわすれぬようにと、日々の暮らしの足下をこそ照らし、顧みるべきだという戒めの言葉。

目の前のことばかりに気を取られず前向きに生きなさい。先を見据えて高い目標を掲げて生きましょう・・・何度そんな言葉を聞かされたでしょうか。

確かにどちらも大切ですが、前ばかり見すぎて足下がおろそかになっていませんか?いま立っている場所さえわからなくなっていませんか?

追い立てられるように毎日を過ごして、ちょっと疲れてしまったら、ふと立ち止まって自分の足下を見てみましょう。

いまの仕事、いまの人間関係、いまの家庭、そんなつまらないものでしょうか。いまの自分にそんなに満足できていませんか。この先に、ずっと前のほうにだけいいことがあると思い違いはしていないでしょうか。

目の前や足下をちゃんと見もせずに、遠くばかり探しまわっても無駄です。

禅では日常のすべてが修行であり、日常の中や身近な足下にこそ真理があると考えます。私たちの生活でも、日々の喜びはすぐ足下にあるのに、それに目を向けず大切にしないから、手に入るはずの幸福を逃しているのかもしれません。

「照顧脚下」・・・ほら、まず玄関で靴を揃えましょう。

あるカイロプラクターの友人が、「自分に足りないものは何か?」と自分自信を客観的に分析して、新しく勉強を始めるそうです。彼の向上心に頭が下がります。

僕も自分の足下をしっかり見つめ直してみようと思います。