手首の骨折

昨年、右手首を骨折された60代女性の患者さまの症例です。お孫さんに飛びつかれた勢いで転倒し、右の手首(前腕部)を骨折されました。病院では手術せずに、ギプスで固定がおこなわれました。

当院ではギプスで固定されている間も、早い回復を目指してカイロプラクティック・ケアをおこないました。およそ1ヶ月後、ギプスをはずして電気治療と筋肉をマッサージするというリハビリが始まりました。

しかし、患者さまの思うようには動きの回復がみられないままに、「症状固定」として病院での治療は終了しました。その時にドクターからの説明は、「関節の拘縮」という患者さまには聞き慣れない言葉でした。

関節の拘縮とは、簡単には「動きの制限が起きている状態」をいいます。患者さまは「何か重大なことが起こったのではないか?」と、不安になったとおっしゃっていました。

病院では、患者さまの訴える症状の原因を「構造的なトラブル」として治療をおこないますが、アクティベータ・メソッドによるカイロプラクティックでは、「はたらきのトラブル」として治療をおこないます。

この患者さまで例えると、病院では「骨はくっついていますから、心配はないですよ。ただ、関節の動きはこれまで通りには動きませんが・・・仕方ないですね。」と、なります。

当院では「骨はくっついたのですね。では、関節の動きが悪くなってしまった原因を考えていきましょう。関節を動かしているのは、骨ではなく筋肉ですから、その筋肉がしっかりと働けるようにしていきましょう」と、なります。

アクティベータ・メソッドのプロトコルに則って、カイロプラクティック・ケアをおこなうと、治療が進むに従って、骨折した前腕部の筋肉に柔軟さが戻ってきます。

今日できる治療をすべておこない「いかがですか?」とお尋ねすると、「動きやすいです。」と、手首をグルグルと回されました。「おつりをもらう動作」や「手のひらを着いて体重をかける」ことができなかったのですが、それらができることに大変な驚きようでした。

これまでの専門医による治療だけでなく、アクティベータ・メソッドによるカイロプラクティックが、皆さまがお悩みの症状にお手伝いできることはたくさんありますので、どうぞお気軽にご相談下さい。