スポーツとメンタル

大学野球のピッチャーが、「バックスウィングが上手くできない。」と、訴えて来院されました。特に「肩の関節が痛い。」と、いうことではないということです。
こういった症状の患者さまには、通常のカイロプラクティックに加えて、心身条件反射療法をおこなうと効果的です。実際の臨床について、順を追って説明させていただきます。
先ずは「彼にとって、どういうことが身体を動かすことへの足かせになっているのか?」という身体の緊張パターンを調べることにしました。
そうすると、高校生時代のコーチから、投球フォームの矯正を強いられたことが、「こころのしこり」になっていると「筋肉反射テスト」から導かれました。
このように、コーチのアドバイスが強すぎると、時には選手の大事な個性が失われてしまって、「こころ」と「からだ」の柔軟性を失うという悲劇が起こってしまいます。
次に、「緊張パターン」から「身体の動きへの足かせ」を取り去るためへの「リラックスパターン」へ切り替える段階に入っていきます。
これは、マイナス思考の神経回路に、プラス思考の情報を「上書き」するという作業です。この切り替えができると、今日の心身条件反射療法は終了します。
ベッドから降りていただいて、投球フォームをとっていただきました。「無理なく腕を降ることができます。」と、笑顔がみられるようになりました。
このように、スポーツとメンタルは密接に関わっていますので、心身条件反射療法はスポーツのパフォーマンスアップにも貢献することができます。