しめつけられるような頭痛

30代男性が、「頭が重い、そしてしめつけられるように強く痛む」と、来院されました。この症状は、1年ほど前から始まったそうで、「鎮痛剤を使うと治まっていた。」と、いうことでした。
病院でMRI検査をうけたそうですが、特に異常はみられなかったそうで、「鎮痛剤のみ」処方されたということでした。
バイタルサインは正常範囲内で、特に問題はみられませんでした。姿勢を分析すると、頭を前に突き出して、両肩は大きく盛りあがって背中は丸くなっていました。
このような姿勢は、よく「強い肩こり」を訴えられる方がみられますので、そのことをお尋ねすると「肩こりが酷くて眠れないこともある。」とのことでした。
コンピュータ式サーモグラフィTyTron C-3000で「神経のはたらき」を調べてみると、「背中と首のジョイント部分」と、「首の上」に大きな反応が見られました。
首から肩にかけての筋肉は、つまむこともできないほどの「パンパン状態」で、ご自身でも「この酷い肩こりと頭痛が関係しているのでは?」と、考えられています。
西洋医学では、このようなタイプの頭痛を「筋緊張性頭痛」と呼びます。無理な姿勢を長時間続けたときのような肉体的ストレスや、仕事上の悩みのような精神的ストレスによって起こるとされています。
薬物療法としては、解熱鎮痛薬、抗炎症薬、筋弛緩薬、抗不安薬、抗うつ薬などが使われることが多く、理学療法としては首の牽引や電気治療をおこなわれています。
大切なことは私たちの身体をコントロールしているのは、「脳・神経システム」だということです。「脳・神経システム」が正常にはたらいているからこそ、快適な生活をおくることができます。
「脳・神経システム」が正常なはたらきができなくなったとき、身体は「警告サイン」を発します。それが、「痛みやしびれ」などのさまざまな辛い症状です。
カイロプラクティックでは、それらの「辛い症状」に対して治療することはしません。肩が凝るからといって、肩をマッサージしたり、叩いたりというこは一切しません。
「いつ?どこ?」に「神経のはたらき」にトラブルが起きているのか?それを「どのように調整するのか?」と、いうことに全身全霊を傾けてアプローチしていきます。
上記の患者さまにも「神経のはたらき」にトラブルを起こしているところを検査して、そこにアクティベータ器を用いて、軽い刺激で調整をおこないました。
先程まで感じておられた「重くしめつけられるような頭痛」は大幅に軽減し、パンパンに張った両肩は適度な弾力を持つ筋肉になっていました。
カイロプラクティックは薬物で病状を押さえる対症療法とは違い、「神経のはたらき」を良くすることで、自分の「体内で作られる薬」を活用しようと考えています。
この「体内で作られる薬」は、必要なときに必要な量が私たち自身の「脳」から処方されますので、まったく副作用がありません。
カイロプラクティックとは、私たちに生まれ持って備わっている「自然治癒力」を、最大限に発揮させるナチュラル・ヘルス・ケアということです。