腕が上がらない

70代の男性が、右肩の痛みを訴えて来院されました。腕を前から上へ上げたり、横から頭の方へ上げると、ズキンと疼くような痛みがあるとのことでした。
お風呂で頭を洗ったり、髪にクシを通すことが困難で、シャツの脱ぎ着もつらいとのことでした。こういった症状は、一般的に「五十肩」と呼ばれて、お困りの方も多くみられます。
カイロプラクティックをおこなう前に、右肩の動く範囲、肩に関わる筋肉と腕の筋肉に損傷がないかどうか?整形外科的な分析をおこないました。
当院でおこなうカイロプラクティックは、背骨をボキボキしない「アクティベータ・メソッド」を使いますから、少しでも動かせば痛むような肩の関節に、安心してケアをおこなえます。
初回では通常のベーシック・ケアに加えて、肩の関節へのアドバンス・ケアをおこないました。ケアの直後から、つらい痛みは和らいで、その効果に驚かれていました。
4回目の来院で、横から上げたり、前から上げることも痛みなくできるようになりました。ですが、腕を耳につけるまではできませんでした。
アクティベータ・メソッドに加えて、アプライド・キネシオロジーの検査をおこなうと、肩に関わる筋肉に、リンパの流れがトラブルを起こしていました。
そのトラブルを取り除くと、「何をされたのですか?肩と首の筋肉をちょっと触っただけなのに・・・」と、肩の関節が楽に動くようになって満面の笑顔でした。
カイロプラクティックのターゲットは、歪んだ骨盤を正したり、ズレた背骨を戻すことではありません。正常に働けなくなった「からだの機能を取り戻すこと」がその目的です。
そのために、カイロプラクティックでは様々な技術が使われます。ボキボキする方法や機械を使う方法がありますが、大切なことは技術や方法ではありません。
患者さまご自身が、安心してケアを受けられるということと、カイロプラクターが患者さまの「こころ」と「からだ」を十分に理解していることが、最も大切なことだといえるでしょう。